第一次聖魔大戦(検索:始祖ジュラ シャーマンカーン)
遥かな昔ーー
『聖神』により世界が創られた。世界は層を成し、神の住まう天上『源層界』と人の住まう地上『表層界』に分かたれていた。
源層界は世界の中心とも根底とも呼ばれ、生命はそこに生まれたが、やがて数が増えて表層界へと移り住んでいったのだった。
移住した者達の中に二人の勇者がいた。
『シャーマンカーン』と『始祖ジュラ』である。
彼らは共に認め合うライバルであり友だった。
ある日、ジュラはカーンに決闘を申し入れた。カーンは承諾し、二人は戦った。
勝利したのはカーンだった。ジュラは敗れ、戦いで魔力を削られることとなった。
後日、二人は聖神に喚ばれ、双子の『神の子』を託される。光の子『スーパーゼウス』はカーンに、影の子『ブラックゼウス』はジュラへと渡され、それぞれに育てることを命じられた。
カーンは喜び育てることを受けたが、ジュラはーー赤子を食らい、その力を我が物とした。
そしてーー
ジュラはのちに悪魔となる者達を率い、カーンはのちに天使となる者達を導いたーージュラが悪心を抱いた責を自らに科し、戦う力を封じて。
そして、長い長い戦いの歴史は始まろうとしていた。
カーンはSゼウスを育て、戦わぬと誓った自らの代わりに天使達を守れるよう、戦闘と教養を教え込んだ。Sゼウスはそれらをことごとく吸収し、表層界を二分して横たわる『天界山脈』で修行を完成した。
天使と悪魔の争いは次第に大きくなり、戦いを好まない天使達は、悪魔と戦うにあたって『お守り』という助手を伴うようになった。
決戦は近づく。修行を終えたSゼウスの頭上には、揺らがぬ輝きを放つリングがあった。
やがて有史以来最初の戦争が起こった。後の世で『第一次聖魔大戦』と呼ばれる戦いである。
乱戦から始まった戦いは、次第にSゼウスが指導力を発揮して悪魔達を圧し始め、ついにはジュラとの一騎打ちとなった。
ジュラは蛇のようにうねり敵を襲う『蛇剣(じゃけん)』を武器に、Sゼウスは永い時を重ねた命持つ杖『大聖棒(ビッグセントスティック)』を手に戦った。
結果、Sゼウスは勝利をもぎ取る。
地鳴りが続いていた。
敗走するジュラ達。その時、天界山脈の最高峰『天界山』が噴火した。
大地は真っ二つに裂け、表層界は天使の『天聖界』と悪魔の『天魔界』へと決定的に分かたれた。
これをもって第一次聖魔大戦は終結し、天聖、天魔の二界が両立する『始天紀』と呼ばれる時代が始まる。
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